ハヤシライスの元祖、3つの発祥説を味わう

牛肉に玉ねぎ、そしてデミグラス系ルウにご飯、その歴史はカレーよりも古いというご飯かけ洋食のパイオニア「ハヤシライス」。ハヤシライス自体は日本生まれの洋食ですが、その起源にはいくつか説があり、発祥とされるお店で実際に食べることもできます。今回は、元祖と言われるハヤシライスを味わえる都内の3つの洋食店をご紹介します。

MARUZEN café 日本橋店

明治2年創業の老舗書店「丸善」。創業者である早矢仕有的(はやし・ゆうてき)氏が、野菜類や肉類を煮込んだものをご飯にかけて食べたものとされるのが、ハヤシライスの起源の1つ。早矢仕さんのご飯だから「早矢仕ライス」というわけです。

早矢仕有的氏を発祥とするハヤシライスは、MARUZEN café(マルゼンカフェ)とM&C CAFEの2つの系列でたべることができます。MARUZEN caféでは「ビーフプレミアム早矢仕ライス」 をぜひご賞味あれ。ちなみに牛ではなく豚をつかった「ポーク早矢仕ライス」や、オムライスに早矢仕ライスのルウをかけた「プレミアム早矢仕ライス」などもいただくことができます。

MARUZEN café 日本橋店
住所:東京都中央区日本橋2-3-10 日本橋丸善東急ビル3F

煉瓦亭

牛肉を煮込んだ「ハッシュドビーフ」をご飯にかける「ハッシュドビーフアンドライス」から徐々に名前が変化して「ハヤシライス」となったとされるのが、銀座にある老舗洋食店の煉瓦亭(れんがてい)のハヤシライスです。煉瓦亭は、ポークカツレツやオムライス、海老フライなど洋食の様々なメニューの元相としても知られるお店で、ライスをお皿に盛ったのもここが最初だとも言われています。

煉瓦亭の三代目店主は「日本橋丸善が(ハヤシライスの)元祖ではあるが、あれはチャプスイ(※)に近い」と言っていて、ドミグラスソースでハヤシライスを作ったのは煉瓦亭が最初であると主張しています。

※チャプスイ…広東料理・炒雜碎(チャーウチャプスイ)がもとになったアメリカ式中華メニューで、モツや肉、野菜などを炒めてスープで煮て餡にしたものをご飯にかけて食べる料理。

https://twitter.com/ZrdAwU0LkILUckg/status/1270186546331742208
https://twitter.com/api_leisure/status/1310519911253327878

煉瓦亭
住所:東京都中央区銀座3-5-16

上野 精養軒 カフェラン ランドーレ

もうひとつのハヤシライス発祥説は、上野にある明治5年創業の洋食店・精養軒。林さんというコックが考案したので「ハヤシライス」だというもの。賄いから発展したという話や、ハンガリーのグヤーシュというシチューをアレンジしたものだとか、いろいろな話があります。

上野 精養軒 カフェラン ランドーレ
住所:東京都台東区上野公園4-58

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